どこか海の香りがする生牡蠣は、ワインの中でもフレッシュで酸味があり、熟成されていないものと合います。牡蠣との相性が良い白ワインの中で人気なのは、フランス・ブルゴーニュ地方の「シャブリ」や「サンセール」です。シャブリはキレのあるシャープな酸味とミネラル感が特徴ですが、これは土壌・キンメリジャンが関係しています。
キンメリジャンは、大昔の貝殻の化石が多く発掘される石灰質土壌で、ミネラルなどが多く含まれています。そのため、この土壌に植えられたブドウはミネラル豊富で、牡蠣との相性が非常に良い白ワインが造られるのです。そしてサンセールは、酸・ミネラル・塩味がしっかりとある中、柑橘系の甘みや香りを楽しめる口当たりが優しいワインです。
シャブリと同様、牡蠣に合うワインとして本場フランスでも愛されています。クリーミーで甘みを持った牡蠣に良く合う白ワインですので、一度試してみる事をおすすめします。
牡蠣に含まれている乳酸・グルコン酸・コハク酸などは「温旨系有機酸」と呼ばれており、赤ワインと相性が良いです。
フランスのボルドー地方では、ボルドー系の赤ワインと牡蠣料理をあわせる事も珍しくありません。牡蠣と一緒にソーセージやトマトなどを調理する地域も多く、その際には白ではなく赤ワインを調理に活用するケースも多いのです。
また、カリフォルニアの最高級赤ワインである「オーパスワン」をあわせるところも多く、爽やかな香りと凝縮されたブドウの味、スパイシー感などを牡蠣料理と一緒に楽しむ事が出来ます。
白・赤ワインを簡単に挙げましたが、その他にも、シャンパーニュと牡蠣をあわせるパターンもあります。ミネラル感や酸味が穏やかで味わいに広がりがあるため、飲みやすいと人気を集めています。組み合わせに興味がある方は食べ放題などを利用して、白・赤・シャンパーニュを味わってみてはいかがでしょうか。