牡蠣は海域や細菌数の違いによって「生食用」と「加熱用」に分けられています。生食用の牡蠣は、水揚げ後に殺菌水による洗浄を行い、牡蠣内の菌を殺菌します。それから数日間は滅菌目的で絶食させます。
もう一方の加熱用の牡蠣は収穫後、水洗いされると手を加えない状態のまま出荷されます。加熱用はあくまで牡蠣フライや鍋などの「加熱料理」が目的になるので、生食のような殺菌作業は行われません。生食用は牡蠣独特の食感やつるりとしたのどごしが特徴で、加熱用は旨味成分や栄養分を多く残しているのが特徴です。
エコやリサイクルといった自然環境への意識が高まっている中、牡蠣の殻は何ゴミに分類されるのか迷った事のある方も多いと思います。殻は成分のほとんどがカルシウムで出来ているため、一般的に可燃ゴミとして扱われる事が多いようです。ただし、住んでいる地域の自治体によっては規定が異なる場合もあるので、牡蠣の殻を処分する際には一度問い合わせてみる事をおすすめします。
また、牡蠣の殻は肥料として生まれ変わる事も出来ます。そもそも牡蠣は「海のミルク」と呼ばれるほど、良質の栄養素をバランス良く含んでいる食材です。それは殻部分も同様で、中量要素・微量要素と呼ばれるミネラル・アミノ酸が含まれています。牡蠣の殻を細かく砕く事で、ミネラルが豊富でカルシウム力の高い肥料として、作物の成長に貢献しているのです。
生食や加熱で味を楽しめる牡蠣は身を食べたら終わりではなく、残った殻にも新たな使い道が広がっています。自然的なリサイクルが多く、自然環境を意識している方にもおすすめです。